こんにちは、buychari JOURNAL編集部のいちなほです。冒頭の写真でたくましく自転車を持ち上げていますが、女性です。風呂上がりの少年のような格好をしていますが、女性です。(2回目)
ドンと掲げているこの自転車、なんとあのモンベルが新しくリリースする折りたたみ自転車なんです。
体力からっきし、そのくせ折りたたみ自転車にも高い走行性能を求めちゃう。そんなポンコツわがままサイクリスト代表の私が、モンベルの最新折りたたみミニベロ『シャイデック TR-F 16』に乗ってみました!
モンベルってじつは自転車もスゴイって知ってた?

今回乗ってみる自転車は、アウトドアブランドとして名高い『モンベル』の折りたたみ自転車です。
キャンプや山登りのイメージが強いモンベルですが、じつはサイクリングカテゴリもかなり充実してるって知っていましたか? サイクリストの間では輪行袋やアンダーウェアが有名ですよね。おなじみの周辺ギアはもちろん、「モンベルの自転車」ってのもしっかりあって、ロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイクにE-バイクまで揃ってるんです! そこに今回あらたにミニベロが加わった、というわけでございます!
品質のよい商品を手の届きやすい価格で。そんなイメージのモンベルですが、さて自転車本体はどうなんでしょう。しかも複雑な機構がプラスされる折りたたみ自転車なので、そんなカンタンな話じゃあないぞ!! さっそくチェックだ!
3つのおすすめポイント! ココがイイ!

モンベルのオリジナル自転車ブランドが『シャイデック』。ビッグブランドなのにそこまで知名度がないのがちょっと不思議。
今回の自転車は『TR-F 16』というモデルで、名前のとおり16インチのミニベロです。同じシリーズで20インチモデル『TR-F 20』の展開もあります。
折りたたみ式のミニベロということで、私からの要望は「小径車はルックス命」「コンパクトさ」「小径でもしっかり走ってほしい」という3点。さて、モンベル『シャイデック TR-F 16』は私のワガママをどこまで満たしてくれるかな?
①【ルックス】シンプルにカワイイ!

かわいいでしょ、このフォルム。このシンプルなデザイン。いいでしょう。
モンベル『シャイデック TR-F 16』はフレームを真ん中で折りたたむという「ヨコ二つ折り」スタイル。おなじみの折りたたみ機構ですね。16インチというコンパクトなホイールにメインフレームはゆるやかな流線型、リアは細身ながらしっかり三角形を形成するタイプ。奇をてらった派手さはないですが、そこがいいんですよ! 余計な装飾のない潔さは、かえって品のよさを引き立てるってもんです。



ルックスこそシンプルですが、よく見るとサドルがセラロイヤルだなとか、シートポストに目盛りがあるなとか(セッティングするときに便利)、変速レバーにシマノ・クラリスが使われているな、とか。


こういったひとつひとつの要素が集まって、全体で個性を形成してくるんだよな。シンプルなルックスなだけに、細部にこだわりが見えるとグッときますよね!
②【コンパクトさ】本領発揮は乗ったとき!

コンパクトね、そう、コンパクト。ミニベロ、つまり小径車であるからして、コンパクトなのは当然だし大前提になる条件ではあるんですが、この『シャイデック TR-F 16』のコンパクトさ、なかなかいいんです!
コンパクトコンパクトって何のことを言ってるかって、乗車したときに気づく「コマい感じ」のこと。

サドルにまたがってすぐに分かる、車体全体がギュッと凝縮されているような感覚!
私は普段ブロンプトンという折りたたみ自転車に乗っているんですが、ブロンプトンってホイールベースが長めなんですよね。その影響もあると思いますが、『シャイデック TR-F 16』はかなりコンパクトに感じます。TR-Fにまたいでハンドルを握った瞬間に「コマッ! 凝縮感ッ!」って思いました。そして走り出してみると、クイックイッって進む。クイックイッ。
何を言ってるかわからねーって? まあつまりは、「キビキビ走る」ってやつじゃないでしょうか。自分の体重移動やペダリングがダイレクトに反応するあの感じです。
そしてもちろん、ミニベロの大きな特徴でもある、小回りの良さがしっかり味わえます。

コンパクトだから、こういう方向転換もめっちゃラク。自転車操作がけして上手でない私ですが、狭い道路でもUターンもできてしまうな! ロードバイクだったら降りないと絶対に無理(自転車ヘタクソなので)。
と、ここでちょっと待ての声が聞こえてきそうですね。折りたたみ自転車で「コンパクト」といったら、そりゃあやっぱり折りたたんだときの姿でしょうよと。

じつはここはフツーです。サイズでいうと、高さ65cm × 幅72cm × 奥行41cm。
あえて折りたたみ自転車ラバーとして厳しく言わせてもらいますと、ホイールが16インチと小さめなのに折りたたみサイズはいたって普通。

乗ったときのコンパクトさの印象が強くて、折りたたみ時は正直「まぁこんなもんか」って感じ。よくある2つ折りタイプのサイズ感で、16インチならもうちょい小さくなりそうなもんだけどな。
それでももちろん、普通の自転車に比べたら保管のしやすさはズバ抜けてますけどね。なにせ折りたためるんで。

余裕で室内保管できちゃいます。玄関にもこんな感じで置けちゃうんでね。(白い車体で主張しすぎないってのも効いている気がしますよ)
もちろん輪行は大得意。ロードバイクとか、同じミニベロでも折りたたまないタイプのものと比べたら相当コンパクトですからね。これらひととおりの車種の輪行経験がある私が、そこは保証します。
車載も余裕。実際にクルマに載せてみましたが、トランクだけでなく後部座席や助手席にだってサッと置けちゃう。キャンプで使いたいとか、クルマに積んで知らない土地を自転車で走りまわる、なんて遊び方には最高にハマる自転車です!
③【走行性能】ミニベロだけど、ちゃんと走る!

ここまで『シャイデック TR-F 16』を見て触って乗ってみて、ルックスよし、使い勝手よしということで、ちょうどいいバランスで作られてるなーと感じます。さすがモンベル、わかってるな。
でもね。ロードバイクは永遠のビギナー、いつまで経ってもポンコツサイクリストの私ですけども、やっぱり自転車を買うなら「しっかり走るヤツ」がいいんですよ! いいミニベロに乗って「小径なのにこんなに進むの〜!? ウワァ〜!」ってなりたいわけ。
それにはそこそこ重いギアが必要なんですが、『シャイデック TR-F 16』はフロントに52Tのクランクセット、リアに11-28Tのスプロケットがついています。ギア比の話は難しいし(とくにミニベロはホイールサイズがいろいろあるから……)、感じ方は人それぞれではありますが、この大きなクランクと11Tのトップギアがあれば、少なくとも「漕いでも漕いでも進まん!」ってことにはならないでしょう。

私のひとつの基準が「急いでる場面でちゃんと急いで走れるか」ということ(語彙力)。「やばい、待ち合わせに遅刻する! 急がないと!」みたいなときって、焦る気持ちが足をガシガシ回させるわけですが、そのケイデンスに連動してちゃんとスピードが乗ってきてくれるかってことです。ここでトップギアが軽いと、足を回しても進んでくれないから急げないでしょ。
その点、このモンベル『シャイデック TR-F 16』はちゃんと急げます。

まぁ、豪脚ムキムキマンだと物足りない場面もあるかもしれないですが、ミニベロで走るシーンを考えれば十分すぎる走行性能だと思います。
そんでもって、軽いほうもめっちゃ軽い(語彙力)。
短い坂をいろいろと試しましたが、ついぞ一番軽いギアを使うことはありませんでした。結構急な坂でも、ギアを軽くしていくと足がくるくるくるーって回っちゃって、余裕のよっちゃんでしたからね。街中ライドだと、この軽いギア、どんなとき使うん!?って思いました。(誰かこれでヒルクライムしてみてほしい)
用途を考えたら、このミニベロの8速ってなかなかいいチョイスなんじゃないかな。
シンプルさと万能感、信頼のモンベルブランドに魅力を感じるならアリ!

というわけで、モンベルの折りたたみミニベロ『シャイデック TR-F 16』を実際に乗ってみましたが、
- シンプルで飽きのこないルックス
- 乗車時のコンパクトさと取り回しのよさ
- 小径だけどちゃんと走る
この3つがしっかり揃った、まさに “モンベルらしい堅実な折りたたみ自転車” だと感じました。
気になる価格は税込10万6700円(16インチモデル。20インチモデルは税込11万円)。「折りたたみ自転車が欲しいけど、ちゃんと走るのかな?」なんて迷っている人にこそ、ぜひ一度試してみてほしいですね! 便利さと走る楽しさの両方をゲットできますから!