現役プロ自転車メカニックの「ののむら」です! 自転車業界歴はかれこれ10年がたち、仕事もプライベートも自転車漬けの毎日です。
そんな中、ここ数年で実感するのがロードバイクの高騰化。数年前は10万円台で手に入ったエントリーモデルも、現行モデルでは2倍以上の価格になっているケースもあるほど。
おトクにロードバイクを買いたいなら「中古」は賢い選択肢。でも中古はやめたほうがいいとも聞くし、実際どんなデメリットが? 現役メカニックの目線で、ロードバイクの中古車購入時のメリット・デメリットを探っていきます!
ロードバイクを中古で買う最大のメリットは「価格」
中古市場の一番の魅力はなんといっても「価格」です。定価では手が届かないグレードのバイクが破格で販売されていることも。
たとえば、リユース自転車店大手のバイチャリで販売している例をあげるとこちら。
GIANT 「ジャイアント」 PROPEL ADVANCED SL 0 DISC 2018年モデル ロードバイク / 浦和ベース | バイチャリ公式オンラインショップ
現行モデルでは110万円(!)の完成車が、中古市場では50万近く安い62万7700円で販売されています。おトクすぎる!
2018年モデルのエアロロード、コンポも一世代前のデュラエースではありますが、カーボンエアロフレーム×シマノ最高峰コンポのハイグレードモデルで性能は申し分なし。
トップモデルが、現行のアルテグラモデル(ひとつ下のグレード)よりも安く買えるのはかなり大きなメリットですよ。
つまり、新車ではミドルグレードの予算でも、中古であればハイエンドモデルも射程圏内に入ってくるケースもあるということ!
今は手に入らないモデルとの出合いも
今ではもう手に入らない旧モデルや限定車を入手できる点も、中古の大きな魅力ですよね。どうしても欲しいモデルを中古で探しまくった経験があるロードバイク好きも多いのでは。
MERIDA「メリダ」 REACTO 400 2018年モデル ロードバイク / 浜松店 | バイチャリ公式オンラインショップ
たとえば、世界最高ランクに位置するUCIワールドチームのひとつ『バーレーン・ヴィクトリアス』に機材供給するメリダですが、バーレーン・メリダ時代のレプリカカラーモデルだって、2024年の今、購入できたりします!
昔接客させていただいたお客さまで、「好きなキャラクターが乗っている旧ロゴのデローザにどうしても乗りたい!」という方がいらっしゃいました。
どの自転車屋さんでも在庫がなく新ロゴのモデルを勧められるも、どうしても諦めきれないというご相談でした。
幸い、中古市場では豊富に展開されていて、無事キャラクターと同じモデルに出合うことができ、とても喜んでいただけたのを覚えています。
もちろん、その後はしっかりとメンテナンスをしてお渡ししました。
このあとの話題にもつながりますが、じつはこのメンテナンスの部分が中古のロードバイクを購入するにあたって、とても大切な部分なんです。
中古ロードバイクのデメリットはじつはほとんどカバーできるって知ってた?
メリットも大きい中古車ですが、もちろんデメリットもあります。ただ、じつはこれらのデメリットがバイチャリなどの自転車リユース専門店であれば払拭できる場合がほとんどだったりします。
ひとつずつしっかり見ていきましょう!
①劣化しているのでは? すぐ壊れない?
誰かが乗っていた車体ということで、フレームやパーツの状態は気になるところ。
フリマなどの個人売買はこの問題がつきもので、「届いてから状態が悪かったらどうしよう」「メンテナンスできているのか?」といった不安が拭えません。
じつはバイチャリは、メンテナンス&クリーニングに力を入れていて、プロの専門スタッフが車体の状態をしっかりと確認して整備するので、安心して購入できます。買取時の状態にもよりますが、ほとんどのケースでタイヤやバーテープ、チェーンなどの消耗パーツは新品に交換されます。しっかりとクリーニングもされて、店舗にはとてもキレイな状態のモデルが並んでいます。
ロードバイクに乗る上で、新車・中古車を問わずメンテナンスは必須事項。整備状況が分からない個人売買はリスクが大きいですが、リユース専門店のバイチャリなら安心して乗れる状態にしてもらえます。
お目当てのモデルを在庫している店舗が近くにあれば、実車を自分の目で確かめることだって可能です。
②試乗ができない
ネット販売・フリマはもちろん、他の中古販売店では試乗までできない場合が多いです。
ロードバイクはクロスバイクよりもサイズの展開が多く、サイズ選びがシビアなので自分の体に合うかどうかはとっても大事。
この点も、バイチャリなら店舗で実車の試乗が可能です。
さらに引き取り時の調整(ポジション出し)もしてもらえるので、セッティングに悩みがちな初心者の方にはかなり嬉しいポイント!
③自分の欲しいモデルがない
こればかりは、運が大きいところ。どうしても特定のモデルがほしくて、それがあまり中古市場に出回らないモデルであった場合は、根気よく待つ必要があるかもしれません。
ただ中古市場で見つけられないモデルを今すぐに購入できる方法って、ほぼないですよね。同じスペックの別カラーや、似たようなモデルを探したほうが幸せになれるケースも往々にしてあります。
年間買取数1万6000台以上と国内最大級の流通量を誇るバイチャリなら、出合える確率もアップ。実店舗とオンラインショップだけでなく、メルカリにも出店しており、幅広い方面からアクセスが可能です。ニーズにあわせて購入方法を選べるのは魅力ですよね。
あなたはどっち? 新車派vs中古派
新車で買うべき人
①数量限定モデルを狙いたい人
予約販売など、そのときにしか買えない限定モデルならもちろん新車を狙うしかありません。最近では、新城幸也選手が日本チャンピオンに輝いた際、メリダからチャンピオンカラーのフレームセットが販売され、すぐに売り切れてしまいましたね。
国内流通量が少ないとわかっている限定モデルなどは、新車で買ってしまうのがベストです。
②傷ひとつないピカピカの状態で欲しい人
中古車は必ず誰かの手に一度は渡った車体なので、目立たなくても小さな傷や汚れが残っている場合があります。
ファーストオーナーとして、傷ひとつない状態の車体が欲しいなら、価格を度外視してでも新車を購入するべきでしょう。
③現行モデルのスペックやカラーなど、譲れない条件がある
ロードバイクなどのスポーツ車は、基本的には毎年モデルチェンジが入り、その年のカラーやスペックで展開されています。現行モデルでも意外とすぐに中古市場に出てくることもありますが、お目当ての現行モデルがあるなら、新車を購入するのが一番早くて確実です。
運よく中古で欲しいモデルが見つかっても、サイズが合わないケースもあります。サイズが合わないロードバイクに無理に乗ることは身体をいためる原因にもなるのでおすすめしません。
中古でOKな人
①中古市場に出てくるのを待てる人
発売直後でない限り、現行モデルや、ときには限定モデルであっても、中古市場で出会えるチャンスは意外とあるもの。少し待ってもいいから安く買いたいなら、中古市場を巡りながらじっくり選ぶのがおすすめです。
もし欲しいモデルのぴったりなサイズが中古市場にすぐなくても、少し待てば出てきたり、バイチャリの場合はネット上に並んでいなくても実店舗で発掘できる可能性があります。
理想のロードバイクに出合えるかどうかは流通量次第なので、オンラインショップと実店舗の両方の品ぞろえが豊富なショップから探してみましょう!
②おトクに買えるなら少しの傷は気にしない人
多少の傷はあっても、定価よりかなりお安く購入できるのが中古のメリットです。
ある程度の小傷や汚れを許容できるなら中古購入でもなんら問題ありません。
プロの手で綺麗にクリーニングされたバイチャリ販売車の中には、ぱっと見は新車同然のキレイな車体が並んでいることもあるようです。
以前よりも流通量が増えてきている今、「ロードバイクを中古で買う」という選択はかなり狙い目といえるでしょう。
安心できるお店なら中古ロードバイクは賢い選択!
プロメカニックの目線で、真剣にロードバイクの中古購入を考えてみました。
新車・中古に関わらず自転車を「どこで買うか」というのは非常に大事な選択です。とくに中古は、消耗具合に応じたメンテナンスが前提でのスタート。しっかりとした知識と技術を持った人間が整備をしてくれるお店を選ぶことで、その自転車が持つ本来の性能を引き出すことができます。
メカニックの仕事の真髄は、その自転車の価値を100%発揮させてあげること。新車でも同様ですが、中古ならなおさらメカニックの腕の見せどころというわけです。バイチャリのように専門知識を持ったお店で愛車をメンテナンスしてあげることはとっても重要なんです。
買取件数も多く、新しい販売車体が随時更新されていくバイチャリで、運命の一台を探してみては。
▼さっそく運命の一台を探しにいこう!
▼今のロードバイクを買い取ってもらってステップアップを検討するのもアリ!