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自転車を「ぜ〜んぶお任せ」でオーダーしたら見たこともないピストバイクが完成しちゃった!

普段から多くの自転車と接する専門店スタッフたちは、いったいどんな基準で「自分の一台」を選ぶのか。リユース自転車の買取販売店であるバイチャリ浦和店スタッフの白川さんは、そんな疑問に少し意外な答えをくれました。

自身の街乗り用ピストバイクを作る際に選んだのは、まさかの「すべてお任せ」という方法。

「正直、ピストってどう選べばいいのか全然わからなくて。だから、思いきって信頼できる仲間にぜんぶお任せしちゃいました」

そんな “偶然の産物” ともいえる、人とのつながりでできあがった個性あふれる自転車を見せてもらいました。

何もわからないからお任せにしたら……

そもそも自転車のオーダーというと、パーツ選びと組み付けというイメージを抱く人が大多数だと思いますが、白川さんはまさかの「フレームから自作」というパターン。

そして「自転車のフレームをオーダーする」なんて聞くと、こだわり抜いて妥協ゼロで自分で決めていくものというイメージがありますが、白川さんの場合はその真逆でした。

「ホントに、ピストバイクのことは全然わかんなかったんですよ。キャノンデールのアルミロード(CAAD7)やブロンプトンも持っているんですが、街乗り用にピストバイクを選ぼうとしたときに、どういうフレームがよくて、どんなパーツを選ぶべきか想像がつかなくて」

普段から数多くの自転車を扱っているプロでありながらも、いざ自分が乗る自転車を探すとなると未知の領域になってしまうようで……。そもそもロードバイクやミニベロを所有していながら、なぜピストバイクという選択肢だったのでしょうか?

変速機構のないシングルスピード

「ちょっとしたときにラフに乗れる移動用の自転車がほしくて。平坦な舗装路を軽快に走れたらそれで良かったんですが、ちょうどまわりのスタッフにピスト乗りが多かったんですよ。フレーム作りをお願いしたスタッフもピスト乗りだったりしたので、なんか自然にピストバイクになりましたね」

一緒に働くスタッフの影響って大きいですよね。オーダーするときに出した条件は?

「いや、もう完全におまかせですね。ほんとにわからなかったから。唯一指定したものといえば、色だけ。ロウカラー(塗装せず素のままの状態の色)の自転車に乗りたかった」

「こういう質感もロウカラーの良さですよね、気に入っています」

完全におまかせでオーダーしたピストフレーム。出来上がりに違和感や意外性はなかったのでしょうか?

「じつはオーダーするときにフレーム形状の希望すら伝えてなかったんですよね。ピストバイク、しかもフラットバーとなると何が正解かも分からなくて……。そのレベルでお任せしちゃったんですけど、結果、自分の肩幅や体格にはちょうどよいものを作ってもらいました。前傾姿勢がきつめのパシュートで、攻めたピストができあがりましたね」

「ピストバイクということではじめは固定ギアだったんですけど、じつはもうフリーギアに変えてあるんです。半年くらい練習してみたんですが、結局しっくりこなかった。固定ギア特有の『自転車が勝手に動く感じ』にどうしても慣れなくて。坂を下ってるときに足が止まらないのとかとくに怖いですね。トラックバイク寄りのフォルムだからキビキビしたハンドリングなのも相まって、固定ギアは早々に諦めました(笑)」

「今はフリーギアにして、ラクに乗れるシングルスピードの自転車として愛用しています」

ピストだからこうだと型にはめすぎず、のびのびと自分に合ったスタイルで乗る。白川さんの柔らかい人柄やおおらかさが、そのまま自転車の乗り味やフレームの雰囲気に現れているようです。

謎の補強板に寄せ集めパーツ

個性的なフレームの中でもひときわ目立つのが、シートチューブとシートステーの間にある謎の板。これは一体なんですか?

「作った人いわく、補強の役割を果たしているみたいです。シートステーがめちゃくちゃ細いから」

確かに全体的に細身なクロモリフレームですが、シートステーはいっそう細い。シートステーの根元部分の空間を埋めた補強版は、実用面のみならずクラフト感のあるアクセントとして成立しています。

「お任せで生まれたフレームだからこそ、こうした想定外のディテールが楽しい」

別々で譲り受けた前後ホイール

「まるっとおまかせ」なハンドメイドフレームを堪能したところで、パーツについても見ていきましょう。前にバトンホイール、後ろはセミディープリムホイールがついていますね。

「じつはホイールはもらいものなんです。フロントは海外に行くスタッフから譲り受けたもので、リアはまた別のスタッフがくれたホイールです」

ホイールは前後とも来歴がバラバラ。ルールを崩したミックススタイルはまさに「ピストカルチャー」な趣ですが、これも狙ったものではなかったようです。

スペシャライズドの3バトンホイール。デカールは剥がしてある

リアホイールはブランド、モデルともに不明。そのまま譲り受けたのだそう

まるっとおまかせのオーダーフレームに、同僚からそれぞれ譲り受けた前後のホイール。まさに「寄せ集めの究極形」。人の手とセンスが混ざり合ったユニークな一台になっています。

小物で自分らしさを加えて

細かいパーツや小物に目を向けてみると、初めて白川さん自身の“好き”が見え隠れするように。

「爬虫類とか鳥とか、生き物が好きなんです。台湾ブランドの『Propalm(プロパーム)』のグリップにはトカゲがいますし、

サドルから垂らしたリフレクターは掛川花鳥園で買ったもので、ハシビロコウがいます」

「ビンテージ感のあるBBCのベルもお気に入り。じつはブレーキレバーにもベルがついていて、謎にダブルベル仕様になっています」

足元はもっぱらスニーカー。今日のアディダスのスニーカーも、浦和店のスタッフから誕生日プレゼントでもらったものなのだとか。ペダルは三ヶ島の『オールウェイズ』

パッと見ではストイックな印象の強い自転車ですが、白川さんの細かい“好き”が随所に散りばめられた遊び心のある一台に仕上げられていました。

「すべておまかせ」はいつのまにか自分らしい一台に

「クルマを持っていないので、この自転車がもう普段の足になっています。日々の移動からちょっとした買い物や軽いサイクリングまでぜんぶコレ。移動の相棒ですね」

白川さんの愛車は、フレームもホイールもパーツも、おまかせと偶然で生まれた一台。そこに自分の“好き”を少しずつ加えることで、唯一無二の自転車に仕上がっていました。

知識がなくても、まずは気になる色やテイストだけ決めて、おまかせで作ってもらう。思わぬ愛着が生まれる楽しさを、あなたもぜひ体験してみては。

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