こんにちは、自転車技士のおかだくんです! めっきり寒くなって、サイクリストのみなさんは、愛車のお掃除をオフシーズンのうちにやらなきゃと思っているけどなかなか……なんて人も多いのではないでしょうか!
というわけで今回は、ロードバイクの洗車がテーマでございます。

── (ロードバイク乗りのカメラマン)そうだよね。洗車、やんなきゃいけないなってのはね、常日頃から感じてるんですよ。寒くなって乗る頻度も減ってくると思うし。今こそ洗車のタイミングだなと
そうですよ! 洗車してスッキリしましょうよ!
── (カメラマン)でもさ、正直、洗車ってめんどくさいうえに、何すればいいのかわかんないんだよね
たしかに、洗車って自転車屋さんで教えてくれるワケじゃないから、ただしいやり方ってわからないですよね。かといって洗車サービスに出すのもけっこうなお金がかかりますしね
── (カメラマン)そうそう。あとはやっぱりさ、ふつうに寒いのがツライ。洗車って結構時間かかるでしょ? そう考えるとついコタツでマンガとか読んじゃうわけですよ。洗車はまた今度でいいかなって
うーん、だいぶ困った大人ですね……
── (カメラマン)この寒空の下、長い時間かけて外で洗車とかしんどいし、冷たい水も触りたくない
注文が多いなぁ!! でもまぁ、いいでしょう。内心そう思っているサイクリストも多いでしょうから。では、自転車技士の資格をもつ私めが、「ズボラ式、だけどちゃんとキレイになる洗車のやり方」を伝授しましょう!
── (カメラマン)え、やった! 念押ししておくと、僕、北海道に住んでたのに本当に寒さに弱いんだよね。30分でもイヤなんだけど
ついに時間の指定まで……。わかりましたよ、じゃあ時間は「15分」! 15分ですべて完了させましょう。それならいけるでしょ!
── (カメラマン)水も使いたくないよ? ホラ僕、冷え性だから
……ぐぬぬ、じゃあ「15分で終わる水無し洗車方法」! これで文句ないでしょう!
── (カメラマン)おー待ってました、それそれ! でも、ほんとにキレイになるの?
なりますともさ!!!
そろえるケミカルは3つ、予算3000円!

今回の洗車に使うケミカル用品は3つです。
── (カメラマン)……あのさ、言いにくいんだけど、じつは年末の飲み会続きでお金ないんだよね。悪いけど洗車用品の総額、3000円以内で収まる形でやってもらってもいいかな(切実)
本当にダメな大人ですね!! 大丈夫です、3本でちょうど3000円の予算感です。もちろん3本とも今回の1回だけでなく、今後のケア用品として長く使えますからね。1回あたりに換算するとわずか数百円です。
さぁ、ではまずひとつめから紹介していきますよ!
必須アイテム①パーツクリーナー

まず1つめが、いきなりやや邪道なんですが、万能系のパーツクリーナーです。いわゆる脱脂剤ですね、油を落とすためのものです。これでチェーンなどのドライブトレインを中心に、油汚れを落としていきます。
必須アイテム②マルチフォーミングクリーナー

続いて2つめ! これが今回のポイントとなる「フォーミングマルチクリーナー」というもの。泡で車体をまるごとキレイにしちゃいますよ、しかも水なしでOK、というスグレモノです。①のパーツクリーナーでしつこい油汚れをしっかり落として、このマルチクリーナーで自転車全体をキレイにしていこうという算段ですね!
必須アイテム③万能オイル

最後はオイルですね。汎用的な商品なので、チェーンオイルとしてはもちろん、ボルトやシートポストのサビ止めとしても使えます
作業に必要なアイテム


あとは実際に作業するときに持っておきたいものを紹介しておきます。まずは自転車を拭くためのウエスですね。使い古したTシャツやタオルなんかでもOKですが、専用ウエスなら凸凹が少なくフレームにキズがつきにくかったり、毛羽立ちにくいなどメリットも多いので、普段から常備しておくのがおすすめ。
あとは手を汚さないためのゴム手袋。これはとくに専用品とかではありません、なんでもOKです!

最後のハケはおかだ的推しアイテム! 洗車ブラシも専用品がいろいろ出ていますが、これ、じつは100均で普通に売ってる平ハケです。細かいところもしっかり掃除できるから超オススメ。今日これから実際に使っていくので、ぜひ参考にしてみてください!
洗車スタート!15分タイムアタックに挑戦


それでは有言実行ということで、15分という時間制限のもと、時短かつ水無しの洗車方法を実践していきますよ! それではさっそくスタート!
STEP①土や砂の大きな汚れを落とす

さっそく使っていくのが、例の平ハケ。最初に大きい汚れは取っておきたいんですけど、そのときにこの平ハケが細かいところまでよく届いてかなり便利なんですよ。

土や砂をしっかり落としておとくことで、このあとの工程でキズがつくのを防ぎます。これ結構使えるテクニックだと思うので、みなさんもぜひ取り入れてみてほしいですね

【POINT】砂や土汚れなどの大きな汚れは最初に落としておくこと!
STEP②ドライブトレインの油汚れを落とす
続いて使うのがパーツクリーナーです。これでまずドライブトレインからキレイにしていきましょう! パーツクリーナーは直接パーツに吹きかけたくなるところなんですが……

今回は時短で効果のあるやり方なので、パーツクリーナーはウエスに吹きかけます。そしてそのウエスを使って拭き上げていきましょう! ケミカルってかけすぎちゃうと、ディレーラーの中に入っているオイルなんかを落としちゃうこともありますからね。気兼ねなくガシガシ拭いていけるように、ウエス側にクリーナーを吹き付けてからキレイにしていきます



【POINT】まずはドライブトレインからキレイに。パーツクリーナーを吹きかけたウエスを使って拭き上げよう
STEP③全体をマルチクリーナーで拭き上げる
ドライブトレインの油汚れを落としたら、お次はフォーミングマルチクリーナーの出番です!

フレーム、ハンドル、サドル、チェーン、タイヤに泥よけと、マジで自転車の全てに使ってOK! 金属、樹脂、ゴムなど素材に関わらず、泡で優しく洗浄してくれる万能クリーナーです

泡をかけながら全体を拭いていくんですが、ここでのポイントは「キレイなところから拭く」ということ。泥汚れや埃、砂などがあまりついていないところから始めましょう。たとえばサドルやハンドルまわりとかですね

汚れが強い部分から始めてしまうと、その汚れをガッツリ拭いたウエスで、もともとキレイだった部分も拭くことになりますからね。汚れだけならまだいいんですけど、小さい砂や汚れと一緒に拭くことで洗車キズになっちゃいますから

このあたり、BB周辺はとくに汚れるところなんですが、普段目にすることがないから気づきにくい部分でもあります。裏側にもしっかり泡をかけて、ハイ、ふたたびハケの登場です。これで細かい汚れもしっかりかき出すことができますねー

【残り2分!】STEP④乾拭き
えっ、残り2分? まぁ大丈夫でしょう! もう全体的にキレイにはなっているので、最初にパーツクリーナーで油汚れを落としたドライブトレインまわりも、あらためてこのフォーミングマルチクリーナーで拭いていきますよ


よし、ここまで出来たら最後の仕上げ! 乾拭きです! 余分なケミカルが残らないように、乾いたウエスで自転車全体を拭き上げていきますよー!





終了〜!! 15分たちました!
水なし時短15分洗車、果たしてキレイになったのか?!
水なし時短15分洗車、やってやりましたよ! どうですか、これ、汚れチェックしてみてくださいよ!






── (カメラマン)おおー、たしかにキレイになってるね。チェーンステーやシートステーの付け根のところなんかけっこう汚れてたもんね
あとはほら、ドライブトレインの……って、あ! やばい!! オイル差してない!
── (カメラマン)おっと、それはダメだね。じゃあ特別にエクストラタイムということで。やっちゃおう

スプレータイプのチェーンにオイルを差して、一周させる
今回使うのはスプレータイプの万能オイル。チェーンに吹きかけながら1周させたら、変速して各段になじませてください
>> オイルの差し方を詳しく知りたいならこちらもチェック!
このオイルは「チェーン潤滑」+「サビ防止」も兼ねるタイプなので、金属パーツにも吹きかけてあげるといいですね

ちょっと吹きかければ浸透していくので、シュッとしてサッと拭いてあげればOKです。ブレーキシューやリム部分(ディスクブレーキならローターも)にはつかないように注意!
▼時短洗車の手順をおさらい
- 最初に大きい汚れを落とす
- ドライブトレインの油汚れをキレイに
- マルチクリーナーで全体を拭き上げ
- 乾拭き
- オイルを差す
15分カンタン洗車でここまでピカピカになる!

いかがでしたか? これだったらやれそうじゃないですか?
── (カメラマン)そうだね! このくらい工程が少なくて、水も使わなくていいなら、寒いけどちょっと外に出てパパッとやっちゃうか〜って気になるな。仕上がりもすごくキレイになってたし
そうでしょう! なんだったら家の中でもできますからね
── (カメラマン)最後にひとつ質問なんだけど、ウェットティッシュで拭くのってどうなの?
全然アリですよ、とくに問題はないです。ただ、ウェットティッシュ自体に水分が多く含まれているので、そのあとの乾拭きはしてほしいですね。ウェットティッシュで汚れをサッと落として、最後に軽く乾拭き。そうしないと水垢が残っちゃう可能性がありますね
── (カメラマン)なるほど、たしかにね
たとえば、雨は上がってるけど路面はまだ濡れてるような日に走ると、自転車って意外とガッツリ汚れるんですけど、そういうライドの後に自転車をサッと拭くときなんかには、ウェットティッシュは使えそうですね。ウェットティッシュで泥汚れを落として、乾いたウエスで拭くとちょうどいいかもしれない。
日々のケアに加えて、今回のようにカンタン洗車をたまにやっておけば、愛車を常にキレイな状態にキープできますよ! かっこいいサイクリストの自転車って不思議といつもキレイなもんです。ぜひみなさんも挑戦してみてください!
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